滋賀県愛荘町立秦荘中学校で2009年に発生した柔道部員死亡事故訴訟の第4回口頭弁論が1月24日に大津地裁でおこなわれた。町側は顧問講師(当時、事件後依願退職)の過失を認めた。


 一方で、学校管理責任者としての校長の過失については争う姿勢を示した。
 事件は2009年9月に発生した。柔道部員だった男子生徒(当時1年生)は部活動の練習中、顧問だった講師との乱取りにたおれて意識不明になり、約3週間後に死亡した。事故直前、講師はこの生徒に対してしごきまがいの「指導」を加えた疑惑もあり、また居合わせた別の生徒からはこの生徒について「倒れる直前、ふらつくなど異変があった」という証言もあるという。
 事故というか、事件の可能性も捨てきれない。顧問の過失を認めたこと自体は当然だが、顧問個人の責任として片づけられるような性格でもない。事件の全容を解明して教訓を引き出し、同種事故の再発防止を図っていかなければならない。
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