宮城県仙台市内の私立高校で、2年の男子生徒が同級生からいじめ・集団暴行を受けてケガをした上、「傷が他の生徒に動揺を与える」として、通っていた学校から自主退学するよう求められていたことがわかった。


 この生徒は2011年11月ごろから、同級生4人からいじめ・集団暴行を受けるようになり、タバコの火をうでに押し付けられる「根性焼き」を20ヶ所以上にされるなどして登校できなくなった。被害者は宮城県警仙台東署に被害届を出し受理された。
 学校が加害者と被害者との話し合いの場を持ち、加害者はいじめの一部を認めたという。学校側は被害生徒に対し、腕の傷が他の生徒に動揺を与えるなどとして、自主退学するよう求めてきた。
 加害生徒の行為が極めて悪質であることはいうまでもない。
 さらに学校の対応も常識的に考えられない。いじめで傷を負った被害者に対し、傷で他の生徒を動揺させると言いがかりをつけて退学勧告とは何事か。事実上学校ぐるみでいじめに加担しているようなものではないか。
 報道では学校の名前は伏せられているが、こんな教育機関としてあるまじきふざけた対応をした学校は実名で報じるべきではないか。
 なお参考までに、宮城県警仙台東署管内の私立高校は2校あり、そのどちらかである可能性が高い。
 いじめ被害者が、いじめの被害を受けたことで不利益に扱われてさらに追い込まれるようなことは、絶対にあってはならない。
(参考)
◎腕にタバコの火20回以上”被害届(NHKニュース 2012/8/6)
◎たばこの火、腕に23カ所=いじめ被害少年が届け出-傷害容疑で宮城県警捜査(時事通信 2012/8/6)
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