熊本県教育委員会と同県八代市教育委員会は9月10日、八代市立中学校3年だった男子生徒が2011年4月にいじめを苦にして自殺していたことを発表した。


 2年だった2010年の1学期頃に所属していた運動部内でいじめが始まり、同年2学期ごろにはクラスにもいじめが広がったという。生徒は自殺の際、同級生の数名の実名をあげ「つらかった」などと記したメモを残していた。
 学校側は生徒の生前、いじめには気づいていなかった。生徒の死後に調査した際、メモで名指しされた生徒らから仲間はずれにされるなどのいじめを受けていたことが発覚した。教育委員会側はいじめが原因の自殺と判断した。
 事件から1年半近くたってからの公表になったことについて、教育委員会側は「遺族から『公表しないでほしい』という強い希望があった」としている。
 現時点では記者発表やそれを受けた新聞報道以上の詳細は不明だが、いじめ自殺事案と認定されたことは確かなようである。事件の事例を詳細に検証し、同種事案再発防止の手がかりとしていかなければならない。
(参考)
◎中3男子自殺、メモに「つらかった」…生徒名も(読売新聞 2012/9/10)
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