群馬県前橋市立中学校在学中にいじめを受け後遺症でPTSDや対人恐怖症などを発症したとして、同校卒業生の女性(現在18歳)が前橋市に損害賠償を求めていた訴訟は、10月2日に和解が成立した。


 市側は、女性が中学2年だった2007年頃からいじめを受けて不登校になったこと、現在PTSDに罹患していることは認めて遺憾の意を示し、解決金100万円を支払うという。
 一方でいじめとPTSDなど後遺症との因果関係については、和解内容では触れられなかった。女性側は和解内容には満足していないとしながら、訴訟を続けると症状が悪化するおそれがあるとして和解に応じる方針を決めた。
 女性はいじめ事件から5年たっても精神的後遺症が収まらずに入退院を繰り返している状態だという。いじめは被害者の心身に長期にわたって多大な影響をおよぼすことを、周囲は直視しなければならない。女性が少しでも回復することを願うとともに、このようないじめ事件は決して起こさせてはならないし、また仮に起こっても早期対応と早期ケアで被害を最小限に食い止めなければならない。
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