横浜市教育委員会が実施した統一学力テストで、市立つづきの丘小学校(都筑区)の3・4年担任教諭計4人が、テスト直前に出題内容の一部を児童に教えていたことがわかった。横浜市教委が2月13日に事実関係を発表した。


 テストは2月7日に実施された。教諭らは2月初旬に問題を確認し、出題される設問の内容を授業で教えた。テスト中に漢字の書き取りを児童に助言した教諭もいた。
 2月8日に保護者から市教委に連絡があり、事実関係が発覚した。教諭らは事実関係を認め、「テストの結果は保護者に説明しなければならず、指導力不足が露呈するのが怖かった」と話したという。
 学力テストが児童・生徒一人ひとりの到達点を確認するという目的から外れ、テストの成績が学力や教師の指導力の全てかのように扱われ、学校間の競争や教師の評価に短絡的に結び付けられていることが、事件の背景にあるといえる。似たような事件は、過去にも全国学力テストや地域(都道府県・市区町村)の統一学力テストで、全国各地で発生している。
 競争と序列化が主目的となるような現行のやり方では、教師が追い詰められる形になってこういう事件が起きてしまうのも必然的ではないだろうか。
(参考)
◎学力テスト、試験前に出題内容教える 横浜の小学校教諭(朝日新聞 2013/2/14)
このエントリーをはてなブックマークに追加 編集