文部科学省が国立大学に対して、教員給与の年俸制導入を求めることを検討していることが、4月23日までにわかった。早ければ2014年度にも導入したいとしている。


 年俸制は一般的に、成果主義と相性がいいといわれる。国立大学教員についても、年俸制の導入で教員流動化を図り若手や外国人を積極的に登用することや、成果主義を求めることが想定されている。
 これは「上がつかえているために、能力があるにもかかわらずポストが得られない若手にチャンスが生まれる」というほど単純なものではない。
 大学での研究は、短期的に結果が出せるようなものばかりとは限らない。また成果主義は、評価者の意向への迎合ももたらす恐れがある。
 数年や数十年単位でじっくりと取り組む分野もあるし、製品開発や統計数値などの形では成果が見えにくいような分野もある。成果のことや評価者の目を気にして、基礎研究がおろそかになる恐れがあるのではないだろうか。
(参考)
文科省、国立大教員に年俸制検討 外国人や若手積極採用(共同通信 2013/4/23)
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