川崎市多摩区の小学校で2000年、当時3年生だった女子児童が同級生からいじめを受けてPTSDを発症するなどした問題で、川崎市は5月27日、被害者の後遺障害について、被害者側に約520万円を支払う内容での示談が成立したことを発表した。


 示談は2013年3月までに成立し、専決処分で被害者側には支払い済みだという。
 この事件は、被害児童の親が外国人だったことを理由として民族差別的な暴言を受けたり暴力を受けたことがが指摘されている。また学校側の対応のまずさも指摘された。後遺障害以外の部分については、2010年に示談が成立している。
 被害にあった女性は2010年の和解後もPTSDの症状が続き、2011年には症状固定、2012年には後遺障害と診断されたことから、後遺障害の部分についても川崎市が賠償に応じることになった。
 金銭面での賠償という形にならざるを得ない面はあるが、手続き的には一区切りになった形になる。何よりも被害者の症状が少しでも和らぐことを心から願う。また事件から10年以上たっても苦しめられるほど、いじめの傷は重いものであり、このような事件で苦しむ人を再び出させない対策も求められている。
(参考)
◎いじめ被害女性に520万円、PTSD発症で市が示談/川崎(神奈川新聞 2013/5/27)
◎いじめで後遺障害、川崎市が520万円で示談(朝日新聞 2013/5/27)
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