滋賀県大津市立皇子山中学校いじめ自殺事件で、いじめ加害者とされる元同級生3人への少年審判が1月30日に大津家裁で開かれた。少年審判には、自殺した生徒の父親が出廷して心境を訴えたという。


 少年審判は非公開でおこなわれたが、父親は終了後に代理人弁護士を通じてメッセージを出し、「将来のためにも少年院で更生教育をすべきだ」などと訴えたという。
 少年審判で被害者の関係者が意見陳述をするのは異例だという。
 この事件では、学校側の初期の隠蔽対応が事件をこじらせた面もある。また加害者の親は「いじめではない。うちの子を悪者扱いするな」という趣旨を保護者会で公然とまくしたてたりビラをまくなどしたと報道されたり、民事訴訟でも同種の主張をしたと報じられるなど、不快な内容も伝わってくる。
 これでは、加害者が自分のしたことに向きあおうとしなくなってもおかしくない。一部の大人の目先の都合が、被害者やその関係者をさらに傷つけるだけでなく、加害少年への教育・更生の機会すら奪っていることにもなる。
(参考)
◎大津いじめ自殺:「将来のため更生教育を」父親が出廷(毎日新聞 2014/1/30)
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