千葉市立生浜中学校が2011年10月に群馬県内でおこなった「自然教室」で生徒が滑落死した事故で、群馬県警は10月10日、当時の校長(60)=現在は千葉市嘱託職員=と、行事計画の中心となった女性教諭(28)=現在は別の学校に勤務=を業務上過失致死容疑で前橋地検に書類送検したと発表した。

 当該校では2年生を対象にした「自然教室」の行事の一環として、山道を歩くウオークラリーを実施していた。この女子生徒を含むグループ3人が本来のルートを外れて道に迷い、女子生徒が急斜面から滑落して死亡したという。元校長や教諭は、山道での活動にあたり、生徒に道案内や危険喚起の標識などを設置する安全確保義務を怠ったとされる。校長・教諭ともに容疑を認めているという。

 刑事事件としての性質上、手続き上は個人の責任が問われることになる。もっともこのような事案では個人の責任だけに矮小化するのではなく、組織システムの問題として事例を分析すべきだと考えられるが、ともかく事件の経過を詳細に検証し、同様の事故が起こらないようにする手立てとしていかなければならないだろう。

(参考)
◎林間学校で生徒滑落死、元校長ら書類送検 群馬県警(朝日新聞 2014/10/10)
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