岐阜県瑞浪市立瑞浪中学校で2006年10月、当時2年だった女子生徒が部活動でのいじめを苦に、同級生4人を名指しする遺書を残して自殺した事件で、遺族が同級生4人とその保護者を対象に損害賠償を求めた民事訴訟で、最高裁は10月15日付で両親の上告を棄却し、いじめを認めない判決が確定した。

 女子生徒は同級生4人の名前をあげ、「これでお荷物が減るからね」などとする遺書を残していた。いじめに加担したとされる同級生は、葬式会場で笑っていたとする情報もある。

 学校側の調査では、同級生の行為をいじめと判断していた。同級生は最初はいじめを認めていたものの、その後いじめを否定し、裁判では遺族に脅されて無理やり認めさせられたかのように弁明したという。

 一審・二審判決では、「いじめの存在を積極的に推認させる事実はない」「学校側のいじめ調査は生徒の主観が入り込んでいるおそれがある」などと判断し、最高裁もそれを支持していた。

 まったくひどい内容である。いじめをしても、自分勝手な屁理屈で騒げばもみ消せるといっているに等しい、きわめて不当な判決である。裁判での判断もいじめの論理そのもののような気がしてならない。

(参考)
◎「いじめ自殺」最高裁が訴え退ける(NHKニュース 2014/10/17)
このエントリーをはてなブックマークに追加 編集