熊本市内の熊本県立高校に通っていた当時1年の女子生徒が2013年8月に自殺し、背景にLINEを通じてのいじめがあったことがわかった。熊本県教育委員会が10月22日に発表した。

 熊本県教育委員会はいじめの事実は認めているものの、自殺との因果関係については「調査中」として、現時点では断定せずに調査を継続するとしている。

 この生徒は熊本県内の別の地域から2013年4月に熊本市内の高校に進学し、生徒寮で生活していたという。寮の同級生がこの生徒に対して、食事や風呂などの当番を一方的に押し付けた。このことに対して「つらい」などとLINEで発言したが、同級生からのいじめはエスカレートし、私物を隠されたり持ち物に落書きをされるなどなどしたという。この同級生はLINEに「出てこい」「レスキュー隊を呼んでおけ」など、この生徒を名指しして脅迫的な書き込みもおこなっていた。

 学校側はこの事案を把握して、指導していたという。

 夏休みになり生徒は県内の実家に帰省したが、家族に「学校を辞めたい」などと話していたという。生徒は2013年8月17日に自殺した。遺書はなかったという。

 これは明らかにいじめに該当する事案であり、自殺との因果関係もあると解釈するのが自然ではないか。事実関係を詳細に解明し、しかるべき解決がされることが望まれる。

(参考)
◎熊本で高校生自殺 LINEでいじめ、因果関係を調査(朝日新聞 2014/10/22)
◎高1自殺:LINEでいじめか 学校「継続調査」 熊本(毎日新聞 2014/10/22)
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