静岡県浜松市立中学校で女子生徒の胸を触ったとして準強制わいせつ罪に問われた元教諭(50)に無罪判決が出されたことを不服として、静岡地検浜松支部は6月4日付で東京高裁に控訴しました。


 元教諭は2007年12月、「乳ガンの検査をする」と女子生徒に声をかけて胸を触ったなどとして起訴されました。しかし元教諭は胸を触った事実を認めながらも、逆に「生徒から乳ガンの検査をしてほしいと頼まれた」などと主張しました。
 静岡地裁浜松支部は2010年5月24日、元教諭の主張を採用して無罪判決を出しました。しかしその一方で、判決では元教諭の行為を「軽率」「道義的責任はある」と指摘して反省を求めています。
 地裁判決では元教諭の主張を覆せないと判断して「疑わしきは罰せず」で有罪にできないと判断したのかもしれません。しかしその判断は適切だったのか再検討を要します。被害者救済のためにも、高裁では適切な判断が下されることを強く望みます。
準強制わいせつ:中学元教諭無罪、不服として控訴--地検浜松支部 /静岡(毎日新聞・静岡版 2010/6/6)
 女子生徒の胸を触ったとして、準強制わいせつ罪に問われた浜松市西区入野町の伊藤宗仁・元中学校教諭(50)の無罪判決を不服として、静岡地検浜松支部は4日、東京高裁に控訴した。
 伊藤元教諭は07年12月に教諭として勤務していた市立中学校で、女子生徒(当時14歳)の胸を触ったとして、昨年告訴された。先月24日の静岡地裁浜松支部判決は「女子生徒の被害の誇張や、記憶の減退の可能性が否めない。わいせつな意図があると認められない」と判断した。【仲田力行】

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