愛知県犬山市教育委員会が6月29日、全国学力テストの学校別データを非開示と決定した問題について、「中日新聞」がやや詳細な記事を出していました。


 中日新聞2010年6月30日付『【愛知】学校別データ非開示 学力テストで犬山市教委』によると、以下の経過だということです。
【愛知】学校別データ非開示 学力テストで犬山市教委(中日新聞2010/6/30)
 情報公開請求は昨年10月、市内の無職男性(60)が「学校間の格差を知りたい」として学力テストに関する成績の開示を求めた。市教委は1月に「(請求に)教育的価値はない」などとして、市全体の平均正答率のみを開示することを決め公表。男性は不服申し立てをし、審査会は「結果を公表しても社会的な影響はない」と、5月10日付で学校別、科目別の結果を開示するよう市教委に答申した。市教委は5月25日の前回定例会で、開示の結論を先送りしていた。

 そもそも「学校間の格差を知りたい」とする主張に、何の教育的な価値・根拠があるというのでしょうか。
 だいたい学校間に「格差」があるかどうかなど、「1回のテストの平均点」という一つのデータだけで判断できるようなものではありません。この一点だけをとっても、情報開示請求者の主張の根拠は崩れています。
 情報開示請求者は中日新聞の取材に対して、犬山市を相手取って非開示処分取り消しを求める行政訴訟をすでに提訴しているということです。しかし今回の場合は犬山市の方に理があると考えられます。
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