NHKが全国の児童相談所を対象に実施した調査によると、虐待で児童相談所が対応したのちに再び虐待された児童が、2009年度に全国で少なくとも8140人いたことがわかりました。


 205児童相談所すべてにアンケートを採り、186ヶ所(91%)から回答を得られました。虐待で対応した児童数3万7205人のうち、8149人が一時保護などを経て親元に帰されたあとに再び虐待を受けるなどしていました。
 再虐待に至った理由については、「子どもへの愛情が持てない」「うつ病などの病気の悪化」「家族状況の変化」などが指摘されています。
 再虐待の実態を解明した調査は、おそらく初めてではないかとされています。
 深刻な虐待事件が相次いで発生したことにより、虐待の早期発見や早期の通報などの重要性については、近年強く指摘されるようになりました。一方で、一旦虐待事案が解決したかのように見えても再発してしまうという問題については、現状では対応が後手に回る傾向があるとはいえどもきわめて深刻な問題です。この問題についてもしっかりとした対策を構築し、虐待の再発を未然に防いでいかなければならないといえます。
(参考)
◎再虐待の子ども 8000人超(NHK 2010/12/9)
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