山梨県甲府市立中学校の教諭が生徒に対してストーカーまがいの行為を繰り返したことが確認されながら口頭注意処分にとどまっていた問題で、処分前に生徒の担任教諭が甲府市教委に提出した被害報告書が行方不明になっていることがわかりました。


 課外教諭は生徒の所属する部活動の顧問で、理科の授業も担当していたということです。この教諭は特定の女子生徒に対し、深夜に執拗にメールを送りつけるなどしました。生徒は恐怖感から部活動に参加できなくなり、また理科の授業は別室での自習を余儀なくされたということです。
 市教委によると、この教諭は09年1月、女子生徒が所属するクラスの理系科目を担当しており、深夜まで生徒の携帯電話に授業の理解を問う問題を送信し始めた。学校関係者によると、午前1時ごろまで送り続けたこともあったという。教諭はこの女子生徒が所属する部活動の顧問でもあり、生徒と自身をパチンコ台に登場する若い男女のキャラクターに例えて「マリンとサム」と呼んだり、生徒の容姿を「芸能人目指しても良いかも。顔だけはかわいいから」などと批評していた。
 生徒は「気持ち悪い」としてメールを消すなどし、同2月末に他の教員に相談し、発覚した。その後、男性教諭は生徒の家に押しかけ、無理やり面会しようとしたという。教諭は同3月、市教委の口頭指導を受けて年度末まで休んだ。4月に別の中学に転任したが、今秋再び市教委に昨年の行為に関する情報が寄せられたという。
(毎日新聞2010/12/21『甲府市教委:ストーカー教諭を不処分 生徒に深夜メール』)

 生徒の担任教諭は2009年3月、事件について市教委に報告書を出しました。しかしこんな重要な報告であるにもかかわらず行方不明になっていることは、生徒の受けた被害などたいしたことはないという扱いをおこなっていることにほかなりません。
(参考)
◎甲府市教委:被害報告書、不明に 当時の担任提出(毎日新聞 2010/12/28)
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