イトーヨーカドー浜松宮竹店(静岡県浜松市東区)の店舗内にあった「子ども図書館」の再開を目指す市民団体「浜松子ども図書館応援団」は11月4日、図書館業務の継承を求めて浜松市に要望書を提出したということです。

 イトーヨーカドーは社会貢献活動の一環として、1978年以降店舗に「子ども図書館」を併設するようになったということです。ピーク時には全国に16館ありました。しかし利用者数の減少などにより閉鎖される館もあり、最終的には8館にまで減少しました。「社会貢献活動の見直し」として2009年9月23日には最後まで残った8館をすべて閉館しました。

 一方で、一般の図書館では静粛さが求められるので読み聞かせなどはしにくい一方で子ども図書館では読み聞かせも安心してできることや、司書など専門スタッフが常駐していること、買い物のついでに立ち寄れることなど、利用者からは好評だったということです。

 要望をおこなった市民団体がおこなったアンケートでは94%の保護者が再開を望んでいたとして、浜松市が継承する形での再開を要望し、場所についても候補地を5ヶ所あげているということです。

 閉鎖は残念なことですが、企業として運営していくのはいろいろと難しい事情があるのかもしれません。しかし図書館は社会的に必要とされている施設です。特に子ども向けに特化した図書館は、子どもの成長などを考えると必要でしょう。何らかの形で再開していく手だてはないのでしょうか。

(参考)
◎子ども図書館:閉館 「業務引き継ぎを」 応援団、浜松市に要望書 /静岡(毎日新聞 2009/11/5)
◎「子ども図書館」存続して 9月閉館浜松市に利用者ら要望(読売新聞 2009/11/5)
このエントリーをはてなブックマークに追加 編集