大阪市は11月8日、「大阪市平野区長吉川辺3丁目の児童公園・長吉東部南公園で11月7日、小学校1年生の男子児童が滑り台などの複合遊具から転落し、腕を骨折するけがをした」と発表しました。遊具の転落防止用パネルが外れていて、児童はそこから落下したとみられます。

 公園を管轄する大阪市南部方面公園事務所によると、2009年10月23日に事故のあった公園の定期点検をおこない、転落防止用のパネルが欠落していたことを確認しています。しかし管内のすべての公園(約190ヶ所)の定期点検終了後に修理するとして、応急措置などはとりませんでした。

 また10月29日には、事故現場の遊具のパネルの欠落を指摘して修理を要望する電話が住民からありましたが、これも放置していました。

 大阪市の公園では、遊んでいた児童がけがをしたという事故がたびたび報道されています。例えば2009年4月には、東淀川区の公園で2歳児が砂場の柵の扉に指を挟んで入院加療を要する重傷を負った事故がありました。東淀川区の事故でも、大阪市の担当部局は事故防止の安全カバーが外れていることを把握していながら対策をとっていませんでした。

 具体的な事故発生状況は異なるとはいえども、「遊具の異常を把握しながら放置した結果発生した」という意味では共通点がある事故が、約7ヶ月後に発生していることになります。

 異常を把握しながら放置した結果事故が発生するというのは悲しいことですし、対策をとっていれば防げた可能性もあります。異常に気付いたらすぐに対応するという対策をとってほしいものです。
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