詩人の川崎洋さんらの詩や著作を無断掲載した小学生向けの学習教材を販売したとして、大阪府警は6月23日、学習教材製作販売会社「エーアンドユー」社長(58)を著作権法違反容疑で逮捕しました。

 著作権法の上では、教科書など学校教育目的での教材では、一定条件の下で著作物の無許諾使用や転載などが例外的に認められています。しかし市販の参考書や問題集などの学習教材にはその例外規定が適用されず、一般の著作物と同様著作権者の承諾を得るなどする必要があります。

 学習参考書や問題集での著作権問題は2000年代半ばから表面化し、著作権者が予備校・学習塾や教材販売業者を相手取って訴訟を起こすケースも生まれています。

 今回のケースでは、著作権関連団体が該当業者に警告をおこなっていたにもかかわらず、無視して販売を続けたことが悪質と見なされて逮捕に至ったということです。

 著作権者の権利は、尊重されなければなりません。悪質な販売業者は問題外ですが、学習教材を販売するにしても著作権に配慮しておこなわなければならないのは当然です。

(参考)
詩や著作 無断転載 容疑の教材業者逮捕(asahi.com 2008/6/24)
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