全日本教職員組合の教育研究全国集会が、8月下旬に京都市で開催されたということです。


 『asahi.com』2008年9月1日付『新指導要領、現場に不安 教育研究全国集会』によると、新しい学習指導要領で導入を予定している内容について、現場の教職員から不安の声が出ているということです。
 小学校での英語活動実施については、実際に研究授業をおこなった小学校教員が実践を発表しました。新学習指導要領で想定されている授業実践をおこなった感想として、「文法などは教えずに、ゲーム形式で児童らに言葉のシャワーを浴びせる進め方に、「安易では。高学年の児童たちは白けていた」と疑問を投げかけた。 」と否定的な意見を述べたということです。
 道徳教育の強化については、新指導要領で導入される「道徳教育指導推進教師」の制度に触れて道徳教育が教員評価につながるのではないかという意見や、「修身の復活につながるのではないか」と危惧する意見なども出されています。
 「言語活動」の強化についても、文部科学省担当者の模擬授業に触れた教員が、模擬授業では「子どもたちがつまずいてもほったらかしな一方、感想を発表するよう強く求めた」ということを指摘しています。
 新学習指導要領については、どちらかといえば行政サイドの机上の空論的な要素が強く、現場の実態はほとんど反映されていません。このような否定的な意見が出るのも必然的でしょう。
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