山梨県南アルプス市立中学校で2005年4月、起立性調節障害と診断されていた2年生の男子生徒が体力テスト受検中に倒れて死亡した事故がありました。生徒の両親が南アルプス市に対して損害賠償を求めた訴訟で、甲府地裁は12月16日、両親の請求を棄却しました。

 判決によると、生徒の持病で突然心肺停止になるとは考えにくいため死亡との間には因果関係はないと判断され、事故予想は困難と結論付けました。また異変に気付いた担当教員はすぐに心臓マッサージなどの応急措置をおこない救急車を手配したなどと判断しています。

 こういう事故の判断は極めて難しい問題ですが、個別の事故の賠償という面からはともかく、「この事故の事実関係や教訓から学び、同種事故の再発防止を図る」という観点で事故や裁判をとらえ直していくことが重要になってくるでしょう。

(参考)
◎両親の請求棄却 体力テスト後、中2死亡訴訟(山梨日日新聞 2008/12/16)
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