神奈川県横浜市にあった神奈川県立野庭高校(閉校して横浜南陵高校に再編統合)で1998年、当時1年生の女子生徒が同級生からのいじめを苦にして自殺した事件がありました。この事件について、東京高裁で自殺生徒の両親と加害者側との間での和解がまとまっていたことがわかりました。学校管理者の神奈川県も和解を前向きに検討する見通しだということです。


 和解内容は、(1)元同級生が両親に対し弔慰金30万円を支払う、(2)自殺生徒へのいじめについて、元同級生は陳謝する(3)当事者双方が和解内容と異なる一切の言動などをしない、といった内容が盛り込まれていたということです。
 この訴訟については、一審横浜地裁では元同級生によるいじめと自殺との因果関係が認められずに、東京高裁での控訴審で争われていました。
 和解がまとまったことは歓迎すべきことなのですが、その一方で和解までに長い時間がかかりました。自殺事件から8年半、提訴からでも5年あまり、自殺生徒の関係者の心情は察するに余りあります。二度といじめ事件が起きない・起こさせないようにするためにも、今回の問題は社会的に教訓とする必要があると考えられます。
このエントリーをはてなブックマークに追加 編集