文部科学省は8月28日、次期学習指導要領で高校世界史を引き続き必修にする案を、中央教育審議会高校部会に示しました。一方で委員からは様々な意見が出てまとまらなかったということです。
高校世界史、引き続き必修にできる? 議論百出(『asahi.com』2007/8/28)


 文部科学省としては、世界史必修化を前提に、日本史や地理との関連性をより強めた方向での改定を目指しているということです。
 委員からは世界史学習の重要性を説く意見、世界史と日本史の両方を踏まえた総合科目の設置を提唱する意見、日本人としてのアイデンティティの観点から日本史必修化を主張する意見、など、様々な論議がされたということです。
 歴史的な素養は世界史・日本史を問わず、社会的にも求められているといえます。必修にするかどうかは別としても、世界史学習はもっと重視されてもよいと思います。
 一方で世界史は事実上高校で初めて系統的に習う状況となっているので、「中学校でも習う日本史や地理と比較すると受験の負担が重い」ととらえられて敬遠される傾向もあるようです。受験体制や中学校での学習内容もあわせて検討されないと、必修漏れ問題のようなことが再び起こりかねません。
 世界史と日本史の総合科目化については、積極的に検討されても良いのではないかと考えられます。
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