青森県東北町立中学校1年の男子生徒が2016年8月に自殺した問題で、東北町の再調査委員会は3月9日、「自殺の原因は同級生によるいじめ」「学校側が適切な対応をしていれば防げた可能性がある」とする報告書をまとめ、町長に答申した。

 生徒は自殺2ヶ月前の2016年6月、学校側にいじめ被害を訴えていた。しかし学校は十分な調査をせず、いじめはないと結論づけていた。また町教委への報告をしていなかった。

 さらに学校側は、生徒の自殺3ヶ月前の2016年5月に実施したいじめアンケートについても、結果を保管していなかった。調査委員会の聴き取りに対して回答した教師は、「捨てた」「捨てた記憶がない」などと人によって異なる回答をおこなったという。

 報告書ではこれらの学校の体制について厳しく批判している。いじめに対する意識が弛緩しているなどとし、またアンケートについては少なくとも5年間は保存すべきと指摘した。

 学校側の体制は、いい加減なものだと批判されてもおかしくないものである。子どもの人権にかかわるものであり、問題点の早期把握、および情報の整理と共有などの体制は必要なのではないか。

(参考)
◎青森・中1自殺 自殺は同級生によるいじめ 報告書答申(毎日新聞 2018/3/9)
このエントリーをはてなブックマークに追加 編集