大阪府教育庁は、6月20日に府内の公立中学校3年の生徒を対象に実施予定だった「中学生チャレンジテスト」の延期を決めた。

 大阪府北部を震源とする最大震度6弱の地震が6月18日朝に発生したことで、地震の影響で予定通りの試験実施ができない学校が出ると見込まれるための措置。延期後の日程は未定。

チャレンジテストとは



 チャレンジテストは、維新府政によって導入された中学生向けの試験である。高校入試の調査書の評定(いわゆる内申点)が絶対評価へと移行したことに伴い、担当教員や学校での評定の偏りをなくすとして、チャレンジテストの学校平均点によって、授業担当教員が各生徒につける評定点の範囲を指定するしくみとなっている。

 生徒側から見れば、直接的ではなく間接的な形だとはいえども、チャレンジテストの個人点数や学校平均点によって、個人の評定にも影響がある形になる。

 これでは、入試期間の事実上の長期化や、学校別・地域別の格差・順位付けなどを招くなど、学校現場に悪影響と混乱を生むことになってしまう。

 今回は地震という自然災害によって延期とはなったが、そもそもこういうチャレンジテストの仕組み自体に重大な問題がある。

 地震への対応とは別個の課題として、チャレンジテストそのものの中止もしていかなければならない。
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