昭和大学(東京都品川区)は10月15日、医学部医学科の入試で、現役受験生および1浪受験生に対してのみ入試で加点する措置をおこなっていたことを明らかにした。
大学側は当初は「不正はない」「不正とは認識していなかった」としていたが、文部科学省からの指摘を受けたとしている。
同大学では6年前(2012年)より、現役生や1浪生にのみ加点措置をおこなう方針を、学内の入試常任委員会で決定していた。その方針は内規にとどまり、入試要項としては公表していなかった。
理由については、「入学した学生をみると、現役生のほうが伸びがよく、将来性がいいと判断した」とした。「伸び」とは具体的に何を指すかという詳細について問われると、学業成績だけでなく医学界で活躍する能力なども含めて指しているとした。
学内では問題と認識しておらず、東京医科大学での女子受験生や浪人生への不公正入試が発覚してからも、問題にはなっていなかった。東京医科大学の問題が発覚したことを受けた文部科学省の調査に対しても、大学としては「問題はない」と回答していた。
しかし文科省から不適切だと指摘を受け、今回の会見につながった。
東京医科大学では性別を理由としての加点・減点も問題もなったが、昭和大学では「受験生の性別による加点・減点はない」とした。
一部受験生のみへの不適切な加点だけではなく、卒業生・同窓生の親族を優先合格させていたことも明らかになった。
二期(後期)入試と入学辞退者を見越した補欠合格枠で、6年間で計19人が対象になったという。
親族の優先合格については「確実に入学していただくため優先的に声かけした。指摘を踏まえて来年からは実施しない」としている。
性別による取り扱いの差は「なかった」としているものの、年齢や浪人年数による取り扱いの差はあったということになる。また親族の優先合格も。
これらはいずれも、恣意的な入試選抜をしているということになり、入試の公正性を著しく害するものである。
文科省の調査に対しても「不正はない」と強弁していたことも解せない。隠しきれなくなってやむなく認めたと疑わざるを得ない。もし、本当に不正だという認識なしにこのようなことをしていたとすれば、それもまた問題である。
大学側は当初は「不正はない」「不正とは認識していなかった」としていたが、文部科学省からの指摘を受けたとしている。
不正入試の経過
同大学では6年前(2012年)より、現役生や1浪生にのみ加点措置をおこなう方針を、学内の入試常任委員会で決定していた。その方針は内規にとどまり、入試要項としては公表していなかった。
理由については、「入学した学生をみると、現役生のほうが伸びがよく、将来性がいいと判断した」とした。「伸び」とは具体的に何を指すかという詳細について問われると、学業成績だけでなく医学界で活躍する能力なども含めて指しているとした。
学内では問題と認識しておらず、東京医科大学での女子受験生や浪人生への不公正入試が発覚してからも、問題にはなっていなかった。東京医科大学の問題が発覚したことを受けた文部科学省の調査に対しても、大学としては「問題はない」と回答していた。
しかし文科省から不適切だと指摘を受け、今回の会見につながった。
東京医科大学では性別を理由としての加点・減点も問題もなったが、昭和大学では「受験生の性別による加点・減点はない」とした。
同窓生親族の優先合格も
一部受験生のみへの不適切な加点だけではなく、卒業生・同窓生の親族を優先合格させていたことも明らかになった。
二期(後期)入試と入学辞退者を見越した補欠合格枠で、6年間で計19人が対象になったという。
親族の優先合格については「確実に入学していただくため優先的に声かけした。指摘を踏まえて来年からは実施しない」としている。
入試制度の根幹を揺るがす
性別による取り扱いの差は「なかった」としているものの、年齢や浪人年数による取り扱いの差はあったということになる。また親族の優先合格も。
これらはいずれも、恣意的な入試選抜をしているということになり、入試の公正性を著しく害するものである。
文科省の調査に対しても「不正はない」と強弁していたことも解せない。隠しきれなくなってやむなく認めたと疑わざるを得ない。もし、本当に不正だという認識なしにこのようなことをしていたとすれば、それもまた問題である。