宮城県工業高校(仙台市青葉区)1年の男子生徒が2018年8月に自殺していたことがわかった。担任教諭からこの生徒への罵声を伴う「指導」があったと指摘されている。

 生徒の父親が10月31日に記者会見して明らかにした。

事件の経過



 生徒は夏休み中の2018年8月21日、自宅で自殺した。遺書などはなかった。

 父親によると、生徒は2018年4月の入学直後から、担任教諭から徹夜をしなければ終わらないほどの膨大な量の課題提出を命じられたり、罵声を浴びせられるなどしたと訴えている。

 また提出した課題についても「これはリポートではない、やり直せ」などと何度もやり直しを命じられるなどした上、6月頃からは部活動への参加を禁じられるなどもしたとしている。

 生徒は母親に「先生が俺にだけ強く当たる」などと漏らしていたという。また担任教諭は、他の生徒の机を蹴るなどの威嚇を加えていたという。生徒から話を聞いた保護者は「軍隊のようなクラスだ」と感じたとしている。

 生徒については、友人関係などでのトラブルは確認されていないという。

 父親は「担任の罵声によって精神的に追い詰められた可能性が高い」として、第三者委員会での調査を求めている。

訴え通りなら「指導死」「教師のいじめ」相当案件



 これらの訴え通りだとすれば、担任教師のいじめ・パワハラによって生徒を精神的に追い詰めて自殺に追い込んだ「指導死」案件だということになる。悪質な人権侵害にあたり、とんでもないことである。

 全容についてはこれからの調査が待たれるものだが、ていねいな調査と必要な対応をきちんと取っていくべきである。

(参考)
◎宮城の高1男子が自殺 「担任から罵声」と父訴え(河北新報 2018/10/31)
◎宮城 高1男子自殺 父親「担任から日常的に罵声」(毎日新聞 2018/10/31)
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