大阪府教育庁は12月27日、生徒への暴力で、東大阪市立中学校で理科を担当している男性講師(60)を、任期の2019年3月末までの減給10分の1の懲戒処分とした。講師は同日付で依願退職した。

事件の経過



 事件は2018年10月1日に起きた。

 講師は、担当している1年のクラスの授業中、発問で正解した男子生徒に「また塾か。自分の経験から考えなあかん」などと嫌みとも取れる発言をおこなった。

 この発言によって、当該生徒が不満を持ったという。授業後、別の生徒が「この生徒が講師のことを『死ね』といっていた」と講師に知らせた。

 講師はそれを受けて逆上し、生徒に体当たりや頭突きなどの行為をおこなった。

 講師は2018年3月に定年退職し、再雇用されていた。

 報道発表によると、当該者は教諭時代にも、2000年と2009年の2度にわたって「体罰」・暴力行為で停職3ヶ月の懲戒処分などを受けた前歴があると指摘されている。

 暴力行為そのものも悪質だが、伏線となったのは教諭の不適切発言でもある。発問に正解しても嫌みを言われるような形になるような、こんな発言をすれば生徒の学習のモチベーションも失せるであろうことは、容易に想像が付くことではないか。あまりにもひどいと言わざるをえない。
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