埼玉県川口市立中学校3年の男子生徒が同級生からいじめを受けて不登校状態になっている問題で、インターネットの使い方に対する文書を学校が実際には配布しなかったにもかかわらず、学校側が「配布した」と市教委に虚偽報告をおこなっていたことがわかった。

 文書配布については、いじめに関連して「ネット上の誹謗中傷があった」として保護者が要望していた。

 生徒は中学校入学直後からいじめを受け、不登校状態になっている。

 いじめに関連して、ネット上にこの生徒を名指しして「虚言癖がある」「部屋に盗聴器が仕掛けられている」などの不適切な書き込みが見つかったという。

 保護者が2017年11月、学校側に対策を要望した。学校側は、ネット利用についての保護者向けの文書を作成し配布したと市教委に報告した。しかしいじめに遭った生徒の保護者が複数の保護者に問い合わせたところ、いずれも「受け取った覚えはない」という答えが返ってきたという。

 保護者が再び学校に確認すると、学校側は配布していないと認めたという。学校側は11月下旬に改めて文書を作成し、保護者らに配布した。

 川口市教委は「学校からは印刷漏れがあり配布できなかったと報告を受けた」としている。

 学校側の対応は、あまりにもひどいものではないか。いじめそのものについても、ネットいじめについても、認識が甘すぎる。面倒だから適当に生返事をしたまま放置でいいとでも考えたのではないかとも疑われる。

(参考)
◎川口のいじめ 市立中、対策文書「配布」と教委に虚偽報告(毎日新聞 2017/12/6)
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